2014年 新春特集号
ブログ「ビジネス算命学」に新春特集号の記事をホームページ上に掲載。
新春特集号記事は2014年1-3月の期間で12回の連載したものです。
日本の今は新たなステージを迎えるための正念場の時である (6)
1980年代まで日本経済はわが世の春を謳歌していた。しかし1990年代に入ると日本経済を取巻く風景は一変する。算命学の時間循環で言うと平和市民期の時代から権力台頭期に時代へと移行する時期であり、平和市民期の時代に謳歌したそのツケを払うことになる。
●1997年は消費税5%増税などの経済政策の失敗があり、更にアジア通貨危機により深刻な不況局面となる。「三洋証券」「北海道拓殖銀行」「山一證券」が相次いで経営破綻。
●1998年は重厚長大産業に長期にわたる安定資金を供給していた日本長期信用銀行、日本債券信用銀行が破綻など、権力台頭期の時代は時代名称の通り、権力が集中し既得権益の組織、システムで硬直化する時期であり、当然、経済の血液といわれる金融から経済の硬直化が始まり、そして動乱混迷期へと時代は移行する。
動乱混迷期は国家が貧しくなり、国家財政は借金財政となり、人心は相当に荒れ、強い者勝ち、早い者勝ち的な気風が生まれる時代であり、そのひとつとしてマスコミで取り上げられたライブドア事件、村上ファンドのインサイダー事件であり、「金儲けしてなぜ悪い」が飛び出す始末である。動乱混迷期の主な出来事をみると、
●1999年は日銀ゼロ金利政策。地域振興券交付。EU通貨統合。
●2000年は株式市場の再編成。警察不祥事相次ぐ。雪印食中毒事件。
●2001年は日銀量的緩和政策。小泉改革。アメリカ同時多発テロ(9.11)。
●2003年は日本郵政公社発足。産業再生機構発足。バブル崩壊後の日経株価の最安値を記録。
●2004年は年金未納問題が表面化。三菱車リコール事件。三大金融グループ誕生。
●2005年は株式市場のシステム障害。耐震強度偽装事件。アスベスト公害。福知山線事故。
●2006年はライブドア事件。村上ファンド事件。日銀総裁投資ファンド出資事件。
●2007年のサブプライム・ショックで日本の動乱混迷期の時代は終焉を迎える。
この動乱混迷期の時代は「失われた20年」といわれている真っただ中に位置していて、その「失われた20年」は権力台頭期後半から動乱混迷期を通って教育習得期前半で終了する。
教育習得期の時代は、新旧が激突し入替わる時期であり、現在の既得権益、体制を守ろうとする側と新たな出発を目指す側との戦いであり、教育習得期は自然界の法則で言うとの種を植え時であり、この時代に旧体制、権利、の変化がなされないと自然界の法則に沿わないことになり、「経済確立期」「市民平和期」へと移行する時代に、大きな花を咲かせることが出来ないことになる。
故に、2012年から2016年の五年間は新たな日本を作り上げるための正念場の時期であり、過去のトレンドの中で前に進むことは後々の日本にとって禍根を残すことになる。日本の権力台頭期から教育習得期の時代サイクルは下図のようになる。